ごはんがもっと美味しくなる
炊き方とは?
米屋がそっと教える、
”ふっくらごはんの炊飯術”
「いつものごはん」が「特別な一膳」に変わる、
プロの隠しワザをお伝えします。
米屋が教える!炊飯器具の選び方


美味しいご飯を炊くために、どんな炊飯器具を使うかは非常に大切です。
多くの人が「炊飯器」と聞いて思い浮かべるのは「電気炊飯器」ですが、実は炊飯に使える器具はそれだけではありません。直火を使った土鍋や鉄鍋など、さまざまな選択肢があります。
「どの炊飯器具を選べばいいの?」という質問はよく受けますが、選び方は人それぞれ。大切なのは、どこまでお米の美味しさにこだわるか、どれくらい手間をかけられるか、そして予算です。
この3つのポイントを参考に、自分にぴったりの器具を選びましょう。
\ ライフスタイルに合わせて選定! /
「お米の品種ごとの味を楽しみたいから、
高級炊飯器の炊き分け機能付きがいい」
「在宅勤務になって時間があるので、土鍋で手間をかけて炊きたい」
調理器具についてのよくある質問
-
Q1. 高級炊飯器(10万円以上)は本当に美味しいご飯を炊けるの?
-
高級炊飯器は、普通の炊飯器(500〜600ワット)に比べ、1,200ワット以上の高出力で加熱します。また、内釜に使用される素材にも工夫があり、蓄熱性が高く、効率よく熱が伝わります。このため、お米の中まで均等に熱が通り、甘みとふっくら感のある美味しいご飯が炊き上がります。高級炊飯器は、ただの「炊飯器」ではなく、炊飯のプロフェッショナルとも言える機能を備えているのです。
-
Q2. 土鍋で炊くとなぜ美味しいの?
-
土鍋は強い火力を活かし、高温(1,200度)でお米を炊きます。これにより、米粒がしっかりとα化(柔らかくなり、甘みを引き出す)され、余分な水分が飛ぶため、シャキッとした美味しいご飯に仕上がります。土鍋の火力と蓄熱性は、まさに「お米を美味しく炊くために最適な条件」を提供してくれるのです。
炊飯器具にお悩みの方は、ぜひ米屋に相談を
炊飯器具の選び方に悩んでいる方は、ぜひ近くの米屋に足を運んでみてください。米屋には、炊飯についての「理論」と「経験」が詰まっています。その理論を聞き、自分にぴったりの炊飯器具を見つけて、美味しいご飯を楽しんでください。
美味しいご飯を炊くためのコツ
美味しいご飯を炊くために大切なのは、「米」「水」「熱」のバランスです。
炊飯器が加熱を担当してくれる一方で、炊飯前の水加減や吸水、そして炊き上がった後の蒸らしが、さらにご飯のおいしさを引き出します。
ちょっとしたコツを押さえるだけで、驚くほど美味しいご飯が炊けますよ!
① キチンと計る
まず、米を計る際は炊飯器についている計量カップ(1合=180ml)を使い、すり切りで正確に計量しましょう。水加減もこのカップで合わせますので、同じカップを使って計量するのがポイントです。
② 手早く、リズミカルに洗う
米を洗う際の最大のポイントは手早さです。最初に少量の水を加えて、米が水に浸らない程度に軽く混ぜます。その後、たっぷりの水を足して、米を軽く混ぜ、すぐに水を捨てましょう。この作業を2~3回繰り返します。ゆっくり洗うと、せっかくのご飯がぬか臭くなってしまうので、素早くリズミカルに洗うことが大切です。
③ 水加減はキッチリと
水加減は、ご飯のおいしさを左右します。洗った米と同じ計量カップで水を計量し、普通の白米の場合は米の1.2倍(新米は1.1倍)の水を加えます。もちろん、ご家庭の好みに合わせて、水加減を調整することも可能です。やわらかめが好きな方は少し水を多めに、かためが好きな方は少なめにしてみてください。
④ 吸水は30分以上
米を水に浸すことで、米の中心までしっかり水分が行き渡ります。最低30分以上水に浸して、ふっくらとしたご飯を炊きましょう。特に冬場は水温が低いので、50~60分浸すとより効果的です。
⑤ 10~15分ほど蒸らす
炊き上がったら、10~15分蒸らします。この時間をしっかり取ることで、米粒の水分が均一になり、より美味しいご飯になります。蒸らしの工程を省略せず、しっかりと行いましょう。
⑥ ほぐして余分な水分を逃がす
蒸らしが終わったら、ご飯をほぐして余分な水分を逃がします。ごはん粒を潰さないように、しゃもじで底からふんわりと混ぜるようにしましょう。これで、ふっくらとしたご飯に仕上がります。
美味しいご飯を長く
楽しむためのポイント
ジャー保温は5時間が限度
残ったごはんを炊飯ジャーで保温しておくと便利ですが、長時間の保温はお勧めできません。保温は最大5時間までが目安です。それ以上保温すると、黄ばみや臭いがついて香りや味が落ちてしまいます。おいしさを保つためにも、朝炊いたごはんはお昼まで、お昼に炊いたごはんは夕食までを目安にしましょう。
冷蔵庫で保存する場合は2日以内
冷蔵庫に残ったごはんは、密封容器に入れて保存しましょう。冷蔵庫でも数日間は持ちますが、3日目くらいになると、再加熱してもふっくらとしたご飯には戻りません。冷蔵保存したご飯は、チャーハンや雑炊などの料理にするのがオススメです。
冷凍保存が最もおいしく保つ方法
冷凍保存が、ご飯をおいしく保つためには最も効果的な方法です。まだ温かいご飯をラップで包むかフリーザーパックに入れて薄く平らにして密閉し、冷めてから冷凍庫に入れます。食べる際は、自然解凍せずに凍ったまま電子レンジで温めると、炊きたてのような美味しさが蘇ります。